港北天然温泉スパ ガーディッシュ 様
「併設するフィットネスクラブ会員だけが温浴施設と行き来ができるよう、自動扉と連動する仕組みを構築してもらいました。」
スパとフィットネスクラブを併設する複合施設「港北天然温泉スパガーディッシュ様(以下、港北天然温泉スパガーディッシュ)」では、「湯~ランド」をベースに館内のキャッシュレス決済環境を構築。さらに、フィットネスクラブの会員だけが両施設を行き来できる自動扉との連動など、独自の取り組みを行っています。
「株式会社東急スポーツオアシス 港北天然温泉スパ ガーディッシュ」様
所在地:横浜市都筑区中川中央2-7-1 港北みなも3階
開業:2007年
都市型温浴施設「港北天然温泉スパガーディッシュ(延床面積:約3,650㎡)」と、フィットネスクラブ「東急スポーツオアシス港北店(延床面積:約3,414㎡)」の両店舗からなる複合施設。温泉は地下1,500mから豊富に湧き出る源泉を一部浴槽においては掛流しで供給しているほか、露天風呂・炭酸風呂・サウナなど種類豊富に取り揃えています。大浴場以外にもストーンスパ(岩盤浴、溶岩浴)や家族風呂、全席テレビ付のリクライニングチェアを備えたリラクゼーション施設、リフレクソロジー、アクアエステ等のボディケア施設やレストラン等、従来の施設とは異なる都市型スパとなっています。
導入の背景・課題
温浴施設に特化したシステムの導入を検討
本格的なスパとフィットネスクラブの一体型複合施設「港北天然温泉スパガーディッシュ」を運営する株式会社東急スポーツオアシス様は、全国に約40店舗の会員制総合フィットネスクラブ「OASIS(オアシス)」や関連施設を運営しています。その歴史は長く、第一号店のオープンは30年以上前にさかのぼります。
一方、同社において本格的な温浴施設の運営経験はほとんどなく、当然のことながら、会員制で運営されるフィットネス施設と一般利用客が主となる温浴
温浴施設と併設されているフィットネスクラブ
施設では、入退館の管理だけでなく施設内での物販や飲食の提供形態も大きく異なります。そのため、フィットネスクラブで利用されてきたシステムを、そのまま温浴施設に流用することは難しく、温浴施設の管理システムを別途に構築・導入せざるを得ない状況でした。
新システムの選定要件
カスタマイズが可能なパッケージシステムを前提に選定
導入するシステムの選定にあたり支配人は、「来場者様の利便性や快適性を高め、入退館業務をスムーズに処理するためにキャッシュレス決済環境を導入するとともに、スパとフィットネスクラブを一体化した施設ならではの価値を高めることができる環境を実現したいと考えていました」と語ります。
そのため、基本的な入退館管理やキャッシュレス決済の機能だけでなく、貸切風呂やリフレッシュサロン、レストラン、自動販売機など、施設内に設置される多種多様なサービスや設備と柔軟に連携できるシステムが求められました。
家族風呂(貸切風呂)の様子
さらに、温浴施設向けにゼロからシステムを構築するのには時間やコストに十分な余裕がなく、経験やノウハウもないことから、カスタマイズが可能なパッケージシステムを前提にシステムの選定を行いました。選定期間は約1年におよび、提案内容を細かく確認するのと並行して、修正や変更を繰り返しながらの作業となったといいます。
選定の理由
導入実績とNJCのサポート体制を評価
複数の提案を比較検討する中、港北天然温泉スパガーディッシュでは湯~ランドの導入を決めました。その決め手となったのは、以下のポイントでした。
- 温浴施設の管理に必要な基本的な機能を搭載。
- キャッシュレス決済システムとして、稼働実績が豊富。
- システムだけでなく、関連業務の実運用に関しての相談も可能。
- 積極的な提案や柔軟な姿勢などNJCの対応を評価。
バーコードリーダー(中央)が設置されているフロント端末の様子
また、2012年にはシステムをバージョンアップしていますが、その際も再度、複数のベンダーの提案を比較検討しています。データをスムーズに移行できる点や操作性が引き継がれるといった点だけでなく、NJCのサポート体制が評価され、湯~ランドのバージョンアップによる継続利用が決まったといいます。
導入の効果
フィットネスクラブ会員の出入りや施設利用を柔軟に制御
フィットネスクラブとの一体型複合施設である港北天然温泉スパガーディッシュならではの特徴として、 フィットネスクラブ会員は温浴施設を無料で利用できるという特典があります。
また、フィットネスクラブ会員の一部の特別会員だけが両方の施設を自由に行き来できる自動扉を設けており、 その開閉は湯~ランドと連動したリストバンドのバーコードで制御しています。
合わせて、フィットネス会員種別によって、温浴施設の有料設備の利用の可否も制御しています。
施設のサービスや運用の追加・変更へと柔軟かつ容易に対応できる点は、NJCのサポート体制と同様に高く評価されています。
今後の展開
湯~ランドのデータを活用し、より効果的なプロモーションの実施を計画
港北天然温泉スパガーディッシュでは、現時点でも湯~ランドのデータを定期的に分析して来場者の動向を活用していますが、「湯~ランドにはまだまだ価値の高いデータが眠っており、もっとうまく引き出していきたい」と支配人は考えています。来場者の属性情報を追加したり、多角的な分析をすることで、より効果的なプロモーション活動に役立てていく予定です。
「画一的なメールマガジンでは効果が見込めないため、スマートフォン用のアプリを提供し情報発信やクーポンの提供などを実施しています。来場者の動向を分析しつつ、天候情報などとも付き合わせながら情報発信をすることで、さらなる来場者の囲い込みや効果的なプロモーションに役立てていきたいと考えています」と支配人は今後の方針について語ってくれました。
さらに港北天然温泉スパガーディッシュでは、クラウドサービスとして提供されているCRM(顧客管理システム)やSFA(営業支援システム)と湯~ランドの連携も検討しており、現在、詳細を検証しているといいます。「クラウドサービスなどを積極的に活用することで、だれでも、簡単に、効率的に動向を分析したり、情報発信ができる環境を整備することで、システムやデータの価値をさらに高めていきたい」(支配人)と今後の抱負を語ってくれました。
※ 取材日時 2017年2月
※ 本事例中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞および製品名等は、閲覧時に変更されている可能性があることをご了承ください。