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一般財団法人広島県集団検診協会 メディックス広島健診センター 様

受診者数の拡大に応える広島県最大級の健診センターが誕生。

企業はもとより個人もターゲットに、多様な健診ニーズに応える大型健診施設がオープン。 その質の高い受診者サービスを支えているのが、総合健康管理システム『CARNAS』です。

導入の背景・経営上の課題

スタッフの負荷軽減と快適な受診環境の実現に向けて。

2011年1月、広島市中心部に広島県集団検診協会様の総合健診施設「メディックス広島健診センター」が移転・リニューアルオープンし、同時にNJCの総合健康管理システム『CARNAS』も稼働を開始しました。

この新センターは、1日最大40人の人間ドック、1日最大400人の施設健診が可能な広島県最大級の健診施設で、肺がん健診や全国でも珍しい歯科健診、メンタルサポートまで幅広く対応。加えて、乳がんや子宮がんなどの婦人科健診がほぼ毎日受診できる女性専用フロアを設置するなど、女性が安心して受診できる仕組みも整えています。

「移転の背景には、受診者数が受け入れ可能人数を超え、数カ月の予約待ちが出ていたことに加え、市場環境の変化もありました」と同センター理事長の河村 潤一氏は話します。

2008年以降の世界的な景気後退やグローバル化に伴う企業の海外移転は、メディックス広島様の主な顧客である地元企業にも大きな影響を与えました。雇用の落ち込みによって、2009年は巡回健診の受診者が初めて減少。一方、特定健診、特定保健指導制度ができたことで、一般の受診者は増加する傾向にありました。そこで、個人健診の増加に対応し、ニーズの掘り起こしにもつなげられる施設づくりが求められていたのです。「健診内容の充実や女性専用フロアの設置も、こうした背景を踏まえたものです」(河村氏)。

また、リニューアルオープンにあたっては、事務・検査スタッフの業務効率化も大きなテーマとなっていました。以前の健診システムは、データが一元管理されていなかったうえ、紙ベースで管理していたため、血液や尿などの検体数のチェックや請求など、あらゆる業務において煩雑な手作業が発生し、確認にも時間がかかっていたのです。

「従来のシステムのままでは、リニューアルで施設規模を拡大すればスタッフの数も増やさなければなりませんでした。そこで、スタッフの負荷軽減といっそう快適な受診環境を両立させるために、新システムの導入を決断したのです」と話すのは、今回のプロジェクトのリーダーを務めた住吉 寛氏(理事・業務部長)です。

受付

NJCを選択した理由

健診現場の課題・要望を熟知したSEの存在を評価。

スタッフの数を維持したまま施設規模の拡大を可能にする新システムという要望に対して、複数のシステム会社から提案がありました。そのうちの1社、NJCが提案したのが、健診機関向け総合健康管理システム『CARNAS』でした。

「リリース前の新しいシステムで、当時、唯一、最新のOSに対応しており、長く使える点を高く評価しました。また、予約・受付から健診データの取り込み、集計、進捗管理、請求・入金などさまざまな機能が一元管理できるほか、時系列で管理できる点も魅力でした」と話すのは、プロジェクトメンバーとして実務を担当した情報管理課の藤川 真司氏です。

また、NJCには、『CARNAS』の前身にあたる総合健康管理システム『HI-net/21』を全国250の健診センターに導入してきた豊富な実績があります。メディックス広島様がNJCをパートナーとして選んだ理由の1つが、この経験で培った業務理解やノウハウでした。

「たとえば、集団健診は企業や健保組合によって健診項目や健診データのフォーマットが異なるうえ、変更も頻繁であり、カスタマイズは必須です。しかし、そのすべてをシステム会社に委託すると時間とコストがかかるため、ある程度は自分たちで変更したいと考えていたのです。こういった要望に対しても、NJCは柔軟に応えてくれました。なかでも、現場スタッフが抱える課題や悩みをきめ細かく理解してくれるSEがいたことは大きな安心材料でした」(藤川氏)

その後、メディックス広島様はNJCのシステムを導入している他県の健診センターを見学。さらに『CARNAS』のデモを体験し、NJCの提案から約1年をかけて『CARNAS』導入を決定しました。

CARNAS

導入時の工夫・苦労

個人情報保護やデータ連携にハンディシステムを活用。

メディックス広島様の特徴の1つに、県内の企業などをバスで巡回する巡回健診が事業の7割を占めることが挙げられます。このため、『CARNAS』の導入決定後は、巡回健診における検査項目のモレ防止や確実なデータ収集をシステム上でいかに実現していくかについて、綿密な検討が続けられました。

メディックス広島様の巡回健診は7班に分かれて巡回していますが、従来はスケジュールを手書きで管理していたため、機材が重複して手配され、当日になって不足が判明するといった事態が起きていました。プロジェクトメンバーの一員であり健診計画を立案した亀山 広昭氏(健診計画センター長)は、「この問題を解決するには、NJCがほかの医療機関で導入していた巡回バスの発車計画システムが有効」と考え、『CARNAS』との連携を依頼。「スタッフ、車両、機材の手配状況がひと目でわかるようになり、トラブルがなくなりました」(亀山氏)

加えて、受診者の個人情報保護という観点からメディックス広島様が検討したのが、SQR(セキュリティ機能搭載)コードとハンディスキャナーの活用でした。「パソコンなどで個人情報を巡回先に持っていくのは、情報漏えいのリスクが伴います。事前に受診者情報をSQRコード化して受診票に印刷し、受付時にスキャナーで読み込み、システムで自動収集した検査測定値と結びつけることで、個人情報の保護と同時に間違いのないデータ取り込みを実現できると考えました」と亀山氏は話します。

施設移転を控えた2010年12月、メデッィクス広島様では、健診業務を1カ月間停止し、システム移行期間にあてました。「不安がなかったわけではありませんが、お客様への告知を含めて1年前から準備してきたため、予想以上に順調に進めることができました。トラブルが起きた際にはNJCが現場の声を直接聞いて対応してくれたこともスムーズな移行につながり、サポート体制の大切さを感じました」(住吉氏)

ハンディスキャナー

導入後の効果

受診者サービスの向上やコスト削減効果も。

現場スタッフの努力もあり、施設移転とシステム移行は無事に完了しました。「稼働後は、不慣れな面もあり大変でしたが、8ヶ月が経過し、運用も慣れてきてようやく、『作業負荷が減ってきて、もう元の手書き対応には戻りたくない』という声が現場から上がってくる様になったので安心しました。今後、更なる作業効率の向上が期待できそうです。」(藤川氏)。

たとえば、従来は検査モレや記入ミスを防ぐことができず、受診者に再度来てもらい、検査し直すケースもありましたが、新システム稼働後は、健診コースや検査項目を受付時に受診票からハンディターミナルで読み取るため、モレやミスが格段に減り、精度が向上しました。

さらに、進捗管理機能によって何人の受診者がどの検査を受けているかを各部署の端末で確認できるため、各スタッフでの受診状況の把握がスムーズになったといいます。現在では、受診者数は施設健診、人間ドックともに以前の1.5倍~2倍程度に増えています。

巡回健診についても、現場で受診者数や検査項目を確認することができるため、スタッフがセンターに戻った後で作業に要する時間が以前の半分になりました。「100人近い職員の残業時間が減ったことによるコスト削減効果は大きいです。ペーパーレス化も進みました」(住吉氏)。

これらに加え、理事長の河村氏は、「NJCと相談しながら自分たちでシステムを考えたことで、『アイデアを出せる人材』が育った」ことが、将来に向けた大きな収穫だと評価します。「アウトソーシングでは決して実現できなかったことです」。

受診者

今後の展開

健診の受診率アップと地域医療連携への貢献をめざして。

今後のシステムの活用について、住吉氏は、「ようやく落ち着いてきたところなので」としながらも、健診のさらなる普及に向けた可能性を検討していきたいといいます。

世の中では携帯電話が普及し、スマートフォンも徐々に広がっています。企業単位の集団検診から個人健診へと移りつつあるなかで、「スマートフォンでパソコンと同じようなデータ管理ができるようになれば、『CARNAS』と連携させて、予約の受付や健診データの返却、健診のお知らせなどに活用でき、さらに便利で受診しやすい環境をつくることができるでしょう」(住吉氏)

また、企業に勤める男性に比べ、主婦層や若い女性は健診の受診率が低い傾向にあります。とりわけ広島県では、乳がん・子宮がん健診の受診率が全国的に見ても低い順位を示しています。「逆にいえば、潜在的な需要があるということ。さらなる受診率向上に向けたアイデアを出し、システムとの連携を図っていくことが今後の課題です」と住吉氏は続けます。

また、かねてから地域の病院や診療所との医療連携を目標としている理事長の河村氏は、蓄積した健診データを医療に活かす仕組みも機能させたいと考えています。

「健診による早期発見によって、どのくらいの方が治療できたかまでフォローして受診者にお返しできるようになれば、健診と治療がもっと有効につながります。データの統計処理の仕方やセキュリティの問題などいろいろなハードルがあると思いますし、私たち単独では実現できませんので、NJCにもぜひ一緒に検討していただきたいと期待しています」(河村氏)

データ管理

プロフィール

一般財団法人広島県集団検診協会 メディックス広島健診センター様

所在地 広島市中区大手町1-5-17
開設 1948年12月
業務内容 施設健診および巡回健診車による健診。人間ドック・一般健診・特殊健診(じん肺健診、特定化学物質健診、歯科健診など)・生活習慣病予防健診・特定健診・保健指導・女性健診(乳がん検査、子宮がん検査)・メンタルヘルスなど

 

1948年(昭和23)年に広島労働基準健診所として発足以来、63年間にわたって主に地域の中小企業の従業員を対象とした心と体の総合健康事業を展開。2011年1月には移転・リニューアルし、広島県で最大級かつ高度な健診機器をそろえた健診施設「メディックス広島健診センター」をオープン。企業から受託する集団健診のみならず個人健診の受診拡大にも力を入れ、地域の方々の健やかな暮らしをサポートしています。

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理事長
河村 潤一(かわむら じゅんいち)氏

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理事・業務部長
住吉 寛(すみよし ひろし)氏

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健診計画センター センター長
亀山 広昭(かめやま ひろあき)氏

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総務部 情報管理課 課長代理
藤川 真司(ふじかわ しんじ)氏

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