ITトータルソリューション&サービス NJC 日本事務器株式会社

キッコーマン総合病院 様

運用面も含めたトータル提案で患者様の満足度向上に貢献。

フルオーダリングシステムと医療事務システムに加え、サービスインフラの構築も提案。幅広い視野で業務効率の改善を実現することで、患者様から信頼いただける環境づくりを支えています。

導入の背景・経営上の課題

新病院の建設にともない院内システムの全面リニューアルを計画。

キッコーマン総合病院様は、企業を経営母体とする病院でありながら、企業の社員に限らず広く一般に開放されており、古くから地域に根付いた医療活動で信頼を集めています。

同院では、現在の施設が建設されてから40年以上が経過しており、医療を取り巻く環境も大きく変化していることから、施設の建て替えが検討されてきました。そして、2010年6月に新病院の建設が決定し、これにともない、院内システムについても全面的にリニューアルを計画しました。

新病院の建設に当たっての方針や、そこでの院内システムの位置づけについて、院長の久保田芳郎氏は、次のように語ります。

「当院は”患者さん本位”を基本理念としており、新病院の建設にあたっても、いかに患者様の満足度を高めるかを重視しました。そのための具体的な方針として掲げたのが、患者様の待ち時間をゼロにすること。その実現に向けて、診察待ち時間や会計待ち時間を短縮できるよう、これまで以上に積極的なIT活用が必要だと考えました」

こうした方針のもと、経営企画部が中心となって、新病院における院内システムの検討がスタートしました。

NJCを選択した理由

パートナーとしての信頼感が決め手。

新しい院内システムの構築に向けて、同院は2010年10月に複数のベンダーから提案を募りました。比較検討の結果、選ばれたのはNJCの提案でした。

その内容は、電子カルテシステム『MegaOak MI・RA・Is/EX(メガオーク ミライズ)』を用いて、既存のオーダリングシステムの適用範囲を拡大し、フルオーダー化するとともに、医療事務システム『MAPSIBARS(マップスアイバース)』を提供するものでした。

NJCの提案を選んだ最大の理由として「パートナーとしての信頼感」を挙げるのは、経営企画部の佐川氏です。

「ベンダーの選定にあたって重視したのは、システムの機能や性能もさることながら、長期的な視野で対応いただけるかどうか、という点でした。というのも、新しい院内システムは、一度にすべてを導入するのではなく、システムの運用状況や、運用によって見えてくる課題を踏まえながら、段階的に導入する計画だったのです。

ですから、ベンダーに対しても“導入して終わり”ではなく、導入後の運用面にも参画し、私たちと意見のキャッチボールをしながら”理想のシステム”を創り上げていくという姿勢を重視したのです。

その点、NJCのプレゼンからは、新病院や院内システムに込めた私たちの想いを理解し、その想いに応えよう、という姿勢が伝わってきました。この人たちとなら、一緒にやっていける、と確信できました」

写真:受付

導入時の工夫や苦労など

ベンダーの異なる旧システムからの情報移管をスムーズに。

新しい院内システムの運用手法に慣れるため、また、システム導入にともなう業務手順の変更にスムーズに対応するため、まずは旧病院への導入からスタートすることとしました。具体的なスケジュールとしては、2011年5月から旧病院での導入を開始し、1年半の移行期間を経て、2012年8月に新病院の開業を迎えるという計画でした。

新システムの導入にあたっての最大の難関は、旧システムからの情報移管でした。同じく経営企画部の一員として、システム導入の実務を担当した中井氏が、当時を振り返ります。

「当院には、従来のオーダリングシステム以外にも、画像管理システムや検査システムなども稼働していましたが、それぞれベンダーが異なっていました。今回のプロジェクトは、一連のシステムを総入れ替えするため、移管する情報の振り分けや移管作業の段取りについて、各ベンダーとそれぞれ調整する必要がありました。当初は相当の混乱を覚悟していましたが、NJCが各ベンダーとの窓口となって、作業手順やスケジュールを取りまとめたことで、大規模なシステム更新にもかかわらず、非常にスムーズに移行できました

そして、システム構築が大詰めを迎えつつあった2011年3月、予想外の事態が生じました。記憶に新しい東日本大震災です。「機器の納入が遅れるのはもちろん、交通機関が乱れてNJCのスタッフが当院にたどり着くことすらできない状況でしたので、一時はスケジュールの延期も考えました。それでも、最終的には当初の予定通り5月頭から稼働できたのは、当院スタッフの地域診療に対する使命感もさることながら、NJCの協力のおかげだと思っています」(中井氏)

写真:病院スタッフとの打ち合わせの様子

導入後の効果

診療待ち時間と会計待ち時間を短縮するなど、患者様の満足度向上に貢献。

こうして、2011年5月に旧病院への新システム導入が完了しました。稼働から約半年を経て、どのような効果があったかを佐川氏に伺いました。

「まず、オーダリングシステムについては、自動再来受付機の増台やフルオーダー化などのシステム刷新により、診療効率が改善され、診療待ち時間を削減できました。事務処理の効率化についても、医療事務システムと連動して、POSレジや自動釣り銭機を導入したことで、診療後の会計待ち時間を大幅に短縮することができました。加えて、当社の要望を具現化してもらったコンビニ収納システムは、入院費用などの支払いが、来院することなく近所のコンビニなどでできる仕組みで、患者様やご家族の利便性向上に加えて、会計窓口の混雑回避にもつながるなど、大きな成果を上げています」

さらに、運用面でのサポートについても、「システム運用現場のスタッフが高く評価している」と中井氏が語ります。

「保守の面では、医療情報システムの運用に不可欠なサービスをパック化した『MACH(マッハ)』(※)を導入しました。病院業務に曜日や祝日は関係ありませんので、コールセンターに365日対応してもらえ、とても安心です。また、診療報酬の改定などに対応するためには、これまでは更新情報を記録したCD-Rなどのメディアをセットアップする必要がありましたが、高度なセキュリティを施したネットワーク経由で迅速・簡単に対応できるため、手間が省けたと喜んでいます。」

『MACH』は、こうしたメリットに加え、レセプトオンライン請求用の回線とオンラインサポート用の回線を統合することで、回線費用の圧縮や管理負担の軽減にも役立つなど、さまざまな面から使い勝手を評価いただいています。

「さらに、NJCのスタッフは、月1回の定例会に継続して参加し、私たちとともに『課題管理表』を用いた課題・問題点の解決に取り組んでいます。このように、導入後も緊密なコミュニケーションが続いていることも、ユーザにとって力強いサポートとなっています。」(中井氏)

こうした評価を踏まえて、現時点での導入成果について、久保田院長に総括していただきました。

「院内システムの導入によって、待ち時間の短縮はもちろん、さまざまな面で成果が上がっています。例えば、フルオーダリングシステムの導入が、転記ミスなどによる医療過誤の防止にもつながっており、医療の安全・安心の向上に役立っています。さらに、より丁寧なインフォームドコンセントの実現にも寄与するなど、当初の方針であった患者様の満足度の向上に大きく貢献しています」

※ NJCが提供するオンデマンドVPN方式(株式会社NTTデータ提供)を活用したサポートサービス。基本サービスとして、365日受付サービス、オンラインリリースサービス、オンラインリモート保守サービス、レセプトオンライン請求接続サービス(IPsec+IKEサービス提供事業者、株式会社NTTデータ)をパック化。

写真:POSレジ

今後の展開

より効率的な運用を図りつつ、次なるステップへ。

2011年5月から稼働したシステムは、全体構想の1次フェーズに当たります。今後、1次フェーズの導入成果を検証しながら、「看護支援システム」を中心とした2次フェーズ、「電子カルテシステム」を主体とした3次フェーズと、システムを段階的に発展させていく計画です。

同時に、すでに導入した1次フェーズについても、実際の運用を通じて浮上した課題に対処することで、使い勝手と導入効果を高めていく考えです。稼働後の現状を踏まえた課題として、久保田院長から次のような意見をいただきました。

「オーダリングシステムは、診療効率の向上や医療過誤の防止に有効ですが、かといって、医師が入力作業に時間を取られるようでは本末転倒です。医師の事務作業を補助する『医療クラーク』の採用なども視野に入れて、システムをより効率的に運用し、医師が診療に専念できるような環境を整備することが必要ではないでしょうか」

こうしたご意見を踏まえ、NJCはすでに運用手法に関する提案にも着手し、そのためのヒアリングを開始しています。その取り組みについて、次のような言葉をいただいていています。

「NJCには今回のプロジェクトを通して、たとえば『システム運用管理規定』の作成など、システムベンダーの枠を越えたサポートを提供してもらいました。今後も、システムの構築にとどまらず、運用環境についてのアドバイスも積極的なサポートがいただけるものと期待しています」(久保田院長)

こうしたご期待にお応えするため、NJCは今後も同院との意見のキャッチボールを通じて、5年、10年といった長期的なスパンでサポートを続けていきます。

写真:オーダリングシステム操作シーン

プロフィール

キッコーマン総合病院様

所在地 千葉県野田市宮崎100
設立 1914年(大正3年)(野田醤油醸造組合立「野田病院」として)
診療科 内科・消化器科・循環器科・小児科・外科・整形外科・眼科・耳鼻咽喉科・皮膚科・泌尿器科・脳神経外科・産婦人科・麻酔科
病床数 132床
URL http://hospital.kikkoman.co.jp/

 

キッコーマン総合病院は、しょうゆを中心とした総合食品メーカー、キッコーマン株式会社の直営病院です。食品メーカーを経営母体とする企業立病院としては全国唯一ですが、広く一般に開放された病院として、設立以来、地域の健康増進に注力してきました。
その起源は、下総国・野田(現在の千葉県野田市)のしょうゆ醸造家が1862(文久2)年に設けた養生所です。その後、キッコーマンの前身となる野田醤油醸造組合が大正天皇の即位記念事業として1914(大正3)年に野田病院を設立。1917(大正6)年に野田醤油醸造組合を母体として野田醤油株式会社が発足するのにともない、1918(大正7)年に「野田病院」は同社の企業立病院となりました。その後「キッコーマン附属病院」への改称を経て、1973(昭和48)年に現在の「キッコーマン総合病院」となりました。
「患者さん本位」を基本理念に、医療を通じた「食と健康」の実現と、地域社会にとって存在意義のある病院となることを目指しています。

 

院長
久保田芳郎(くぼたよしろう)様

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